Blogスタッフブログ

固定資産税の性格

土地→期限のない借地
固定資産税→地代
相続税→名義書き換え料
こんにちは、モトムラです。

上記の観点で市街地の土地を考えてみたことはありますか。

市街地の土地は道路に面しているのが普通ですが、道路に面していない土地は近隣の半値以下です。

ただ、そのような土地でも道路に面している土地と一体化すれば道路に面している土地と同額になります。それは利用価値が上がるからですね。


このように土地の価格は「その土地の利用価値」に左右されます。

一般的に利用価値が高いということは、道路が広く、電気・ガス・上下水道といったインフラが整備されている土地。
というのが基本となり、こうしたインフラを誰が整備しているのかといえば、「役所」です。

つまり土地所有者は、税金で整備されているインフラを利用していることになります。
税金は公平を期すために利用者負担が原則であり、この利用者負担が固定資産税として土地所有者に課税されています。

このように考えると、固定資産税は土地利用税であり、広く考えると都市利用税だという認識をもつことが重要なポイントになります。

よく、固定資産税が高いという声を聞きますが、そのような土地は有効利用が十分に行われていないことが多いです。
以上のような観点からみると、固定資産税の高い土地は利用価値も高いはずです。
そのため、利用価値が低い土地でありながら、利用価値の高い土地より固定資産税が高ければ役所に不服を申し立てるべきといえます。

そもそも土地は誰のものかまでさかのぼって考えれば、土地は日本国のものであり、日本という国があって初めて専有が許されます。

そのように考えれば、所有権というよりも「利用権」であり、固定資産税は利用権に対して支払っている認識を持てば土地の利用の仕方がもっと変わってくるのではないでしょうか。

土地の利用権を得る方法としては、借地が利用されますが、単に土地を保有するためだけで借地をする人はいません。
利用するためには、地代を支払うのは当然で、借地したからには、利用しなくとも借地料は支払わなければなりません。

そこで、固定資産税を地代に置き換え考えると、市街地の土地は利用することが前提ということが理解できます。

土地とは国から期限のない借地として借りており、固定資産税という地代を毎年支払っているのです。
そして、相続税は名義書換え料と考えると土地所有のメカニズムが分かりやすそうです。

なんの利用もしなくとも地代は支払わなければなりません。
相続時には名義書換えもしなくてはなりません。

そうなると利用しない土地は資産ではなく負の資産ともいえるでしょう。

固定資産税を払えなくなったある地主さんが、市役所に土地を無償でよいから引き取ってくれとお願いしたら、断られたという話も聞きます。
市役所にしても無償の土地を引き取っても活用する用途がなければ、維持管理費がかかるため負の財産となってしまうので、引き取れないのです。

Contactお問い合わせ

お気軽にご相談・お問い合わせください。